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03年春山記録        

遥かなる北鎌尾根

アルプス班 K山

日にち :2003年4月25日〜29日

メンバー:K山L,Y,I

 

春の北鎌尾根を目指し、晴天の中、撤退を余儀なくされ温泉三昧で帰ってきました。

 

4月25日

大阪駅 21:42出発

仕事を定時で切り上げ、急いで帰宅、夕食を取り、慌しく大阪駅へと向かう。集合場所の大阪駅10番ホームには既に伊東さんの姿があった。ちくま乗車位置はすいており、問題なく座れそう。

甫喜本さんからビールとたこ焼き、あと現地用焼酎の差し入れをいただき、山野さんも合流して4人を乗せて急行ちくまは出発。新大阪でHさんと別れ、いよいよ現地に向けて気合を入れる。

 もともと北鎌へはIさんの希望があって設定された。が、過去の記録で渡渉する必要があることからしり込みを始めたが、一気に闘志に火がついた人があり、実現へと至った。

 天気は、家を出るときに雨が降っていたが4/26から晴天が続きそう。晴天に恵まれる月妙のタイミングで計画されたかに見えた。

 禁煙車両に対し喫煙車両が空いているのは時代の流れか。女性二人は喫煙車両の端のほうへと眠りに行った。

 

4月26日

信濃大町5:08/5:35〜七倉6:05/6:25〜湯俣10:45/10:55〜第一渡渉ポイント11:50

 車中、時折強い雨の音で目がさめる。まだ雨雲の中にいるようだ。塩尻でムーンライト信州という全席指定の快速に乗り換え。前まであった急行アルプスが廃止となり、かわりに週末のみ運行の快速ができた模様。塩尻から先は雨足も弱くなり、好天への期待が高まる。

 信濃大町で高瀬ダムへの乗り入れ情報を聞く。もともとの調査では4/27以降開通となっていたが連休にあわせて4/26から開通となったらしい。が、強い雨のため閉鎖中とのこと。もともと歩く覚悟で来ていたので仕方がない、早めのタクシー乗車で七倉へと向かう。

 七倉の登山指導所で計画書提出。雨足はますます強くなる。大雨の中を出発した。トンネルを1つ越えたあたりで雨もあがり、青空も見え出し、事前の天候予測が当たっていると確信。気がかりは、横を流れる河の水が濁っていることくらいだが・・・・・・・。

 高瀬ダム周辺は、青空が広がるが風が強く、ザックカバーが飛ばされそうになる。トイレ横で身支度を整え湯俣目指して出発。

 今年は2年前に比べ残雪も多く、木の枝や岩など林道上に多く落ちているなど荒れている印象を受けた。途中で残雪が多くあるためプラブーツに履き替えた。2人パーティと前後しながら湯俣を目指した。横を流れる高瀬川は濁流であり、この辺りから渡渉無理かな?との思いが出始める。

 途中,おにぎり事件もあったが、ほぼ予定通りに湯俣に到着。湯俣から北鎌への入り口である水俣川にかかる吊り橋の下は濁流であり、渡渉は絶望的。とりあえず行ける所までとの思いで先へ進む。硫黄尾根への取り付きを越え、しばらく進むと第一渡渉ポイントに到着した。

テキスト ボックス:  
渡渉ポイント 増水で渡れない
 人工的に渡されたと見られる木の橋があったが、対岸まで届いておらず、更に3m足らずの渡渉が必要。しかし水は木の橋を超える勢いで流れており、岩がゴロンゴロン流されている音がしており、渡渉は不可能。しばし呆然と水の流れを見つめる。

先の2人パーティ以外にも追いついてきて、4パーティが川を見つめる状況となる。しばらくして左岸のトラバースルートをYさんトップで空身で偵察。FIXロープもあり、途中までは問題なかったが、滝から流れる水と行く先に見えるハング気味の岩のところにFIXがあるのか状況がよく判らないこと,ルート的にやらしく、荷物があると通過が困難であることからこのルートは断念。我々が断念することで他のパーティも先に進むことを断念した模様で、湯俣まで引き返す2パーティ,硫黄尾根方面への高巻を試みる2人パーティと既に撤退ムード。結局、この2人パーティと共に少し手前の大地に幕営とした。

 

4月27日

TS /11:30〜湯俣12:00

5時頃起床するも水量が多い模様でそのまま睡眠、結局9時頃まで寝ていた。眠るのに飽きてきたのでとりあえず起床、コーヒーと朝食を採る。渡渉ポイントまで偵察に行くと、昨日より水量が減っているが流されるのは必至の状況。

10:00過ぎ、テントを撤収し渡渉ポイントに最後の悪あがきに出向く。木の橋をYさんが渡ってみて撤退を納得、湯俣方面へ引き上げることにする。空は青空で絶好の登山日和。こんな良い天候の中撤退するのは初めての経験だ。

湯俣山荘前で、温泉か帰阪か悩んだが、温泉の誘惑に負け幕営とする。女性2人が露天風呂脇にテントを張り入浴。結局、番人のように露天風呂横に幕営となった。病み上がりのK山は入浴を控えていたが、最終的に誘惑に負け入浴。いい湯加減で気持ちよかった。温泉好きのYさんは、この日だけで2回,翌日にも1回入浴と湯俣ライフを堪能された。

 

4月28日

湯俣 6:50〜高瀬ダム7:25/7:35〜七倉10:35〜信濃大町〜大阪

 他の山域への転換も諦めたので、予定より早く帰阪することにし、今回の中で一番早く起床、行動開始とする。例の2人パーティもほぼ同じ行動。あちらのほうが足が速そうなのでタクシーの同乗を約束し、それぞれのペースでひたすら高瀬ダムを目指し林道を歩く。高瀬ダムからタクシーに乗るのを夢見て・・・・。

 高瀬ダムから七倉まではやはり4人しかタクシーに乗れない。しかし我々は同乗を約束した2名を加えて5人。・・結局七倉まで下山し、ここからタクシーで信濃大町へと向かった。あぁしんど。途中、大町ダム周辺は桜とコブシがきれいに咲いていた。

 松本への車中でおやきを肴にビールで乾杯、車窓からみる北アルプスは、天気もよくきれいだった。

 松本で昼食を取り、特急しなので大阪へ向かい、今回の春山は消化不良で終了した。「絶対行くで!」との決意をする人を乗せて。

 

 

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